これはお客様は勿論のこと、私共不動産業界も注視せざるを得ない大きく重要な問題です
住宅ローンの現行金利は、過去最低といってもいいほど低い金利が継続中です
今後の金利について、なるほどなぁと思えるニュース記事を見つけましたので、ご紹介させていただきます
ただ、将来の金利に係る記事ですので、的中するのかどうなのかは現時点においては不明であり、個々人様のご判断という事になりますけれども・・(参考にされて、ご自身でご判断くださいませ)
以下、記事の内容をかいつまんで掲載
25年ほど前の住宅ローンと言えば、長期固定金利が常識であった
今でいうところのフラット35などがそれにあたるようです
しかしながら、昭和の終わりから平成にかけては、そうした常識はなくなりました
この10年あまりは変動金利で住宅ローンを組むのが常識になり、入れ替わった流れがありました
変動金利と固定金利を比較した時に、その金利差があまりにも開いていたためでした
(私が不動産業に従事したのは、平成2年でしたが、新米の頃は住宅ローンなどは全く理解しておらず、また、お客様方もバブルの流れもまだまだ濃厚に残っておりましたので、そんなに気にされる方も少なかったのではなかったかと思われます 何しろ、城南エリアにおいて、1億以下の物件自体が不動産市場に存在しなかった時代背景がありましたから・・)
この10年、アベノミクスの異次元金融緩和(超低金利政策)の影響で変動金利は低いままの状態が継続
(住宅ローンを借り入れしても、殆ど金利は付かないといった状態が10年以上も続いたのでした
➡変動金利が上昇するという経験は誰しもしていない状態だったという事です)
この数年は海外の富裕層が日本の不動産を購入するという流れ(海外の方々からみると、日本の不動産はまだまだ安いそうです)もあり相場は高止まりしている現状があります
一般の方々(私を含め)は超低金利の恩恵を受け住宅ローンを支払い、ご自身の財産を所持していると思われますが、金利が来年以降上昇する可能性が濃厚となってきているのはご存じでしょうか?
この1年を見てみると、日常生活では物価高に悩まされ続けました
全てにおいて、値上がりが続き(給与は平行線)日常生活にインパクトを受け続けてきました
30年近く物価が上がらない経済(値下がりする方が多かったですよね)を経験してきた日本でしたが、今では、毎日値上げのニュースばかりです
全ての値上がりが日常生活に直結しています
物価が上がれば、中央銀行は金利を上げて金融引き締め政策を実施し、物価上昇を抑制します
(他国では、そのようにしてこの1年あまり金利引き上げを実施しました➡インフレを抑制し、物価安定をするためです)
他方、物価が上昇しているのに、金融引き締めをしていない国 それが日本なのです
➡この影響を受け、日本と諸外国の金利差がどんどん開いてしまいました
例えば、こういう事です
日本の銀行にお金を預けても利息はほぼ0円
⇔他方、諸外国(アメリカ・ヨーロッパ等)の銀行に預金したとして、利息が年5%となれば、日本国内で貯蓄するのではなく、欧米の高金利の恩恵を受けようと、日本円を売ってドル・ユーロを買うという流れは出てきて当然です
結果、円安は進みました
➡円安が進む=輸入品が高くなり、物価高はさらに進むといった流れになります
昨今、「日本もそろそろ金利を上げてインフレを抑える金融政策へと転換した方が良いのでは」との識者の意見も多いようですが、日銀は動かないのです
(理由として考えられるのは、持続的な賃金上昇が認められず、今の物価上昇には伴っていないからであると言われています)
➡持続的な賃金上昇が認められたという事が答えならば、金融政策を変更する環境は整ったことになるのではと思われます
2024年の春闘の賃上げがどうなるかが大きな目安となってくるとも言われているようです
日銀が設定している短期金利のマイナス金利という異常な状況が解除される
➡短期金利が上がる
➡住宅ローンの変動金利も同様に上昇する
どのようなスピードで金利上昇が進むのかは不明ではあります
(変動金利は半年ごとに金利の見直しがあります)
対策①
金利上昇面において変動金利で借り入れを起こされている方➡長期固定金利の住宅ローンへと借り換えをする
長期固定金利は既に少しづつ上昇局面にあります(まだまだ低いと言えるレベルですけれども)
※変動金利が上がるという事は、固定金利も上昇していく可能性が高いという事を忘れてはなりません=借り換えを実行するのならば、金利が低いうちに実行するのがBESTです
対策②
不動産の現在の相場は、高止まりしている現状がある➡売却益が出る可能性が高い
相場の高い今の不動産市場ならば、売却してローンを完済してしまえば、手元に多めの金額が残る可能性も大きいという事
所有者様に有利な条件で売却に出し、売却完了し、楽々賃貸生活というスキームも悪くありません
実際に10年前と比較すれば、殆どのエリアにおいて値上がりしております・・品川区でも8年前に新築で購入された戸建が1,500万円位値上がりして売却完了している事例もあります
💀一番やってはいけないと思われるケース
変動金利が高くなるのをそのままほっておいて、ローン返済がきつくなり、支払い遅延等の状況に陥ってしまう事
(マイホームはなくなり、ローンの支払いだけが残ってしまうというケースもあります
欧米においては、事実、住宅を奪われ、ローンの支払いだけが残っている人たちが多く存在するようです)
金利の変動は住宅ローンを借り入れしている方にとっては全てが変化するほどの大問題です
初動を早めに行う事(考え始め、実行に移す事)が大切なのかもしれない
といった感じでした
私見ではありますが、一つ付け加えるとするならば、現実となっている少子高齢化社会において、新規の需要がどこまで伸びるのかという事もあります
バランスが崩れることがあるとすれば、売りたくても購入希望者が少ないという事が起こり得るということも忘れてはなりません
(実は既に、利便性の欠ける住宅エリアにおいては発生している事例が多数散見されています)
私自身は、色々あって、5年位前に大田区池上の自宅を売却してしまったので、現在は住宅ローンとは無縁の生活をしております
(私が売却した時でも、10年居住して購入当時よりは高く売却できました)
購入当時は、繰り上げ返済をどんどんしようと思っておりましたけれども、結局、10年間で1回も繰り上げ返済は行いませんでした
お客様にも繰り上げ返済はお勧めしておりますが、実行される方はほとんどいらっしゃいません
(やはり、私もそうでしたが、言い方はよくありませんが、浪費しちゃうのですよね・・・)
不動産に関わることは大きな財産をどうするのかという事ですので、どなたも迷われるのは当然です
しかしながら、最終的に、判断を下し、責任を負うのはご自身であることは不変です
(お知り合いなどの御意見・ご助言もありがたいのですけれども・・・)
そんな感じでした・・・