「賃貸難民」
ご高齢者に対する賃貸契約の難しさは、確かに感じておりました
弊社は売買中心で営業活動をしておりますが、他の記事にも書きましたように、ご売却を希望される方のうち、ご高齢の方の割合が増加中なのです
例えば、戸建てに居住されている場合、階段が億劫なので、フラットスペースのマンションのような住空間に移りたいという事です
しかしながら、ご売却はできるとして、その後の居住スペースとして賃貸住宅を探すとなると、かなり難しい問題が出てきてしまうのが普通なのです
➡賃貸住宅(戸建・マンション問わず)のオーナーさんから、65歳位以上の方の申し込みは受け付けないというケースがかなり多いのが実情です
「高齢社会白書」というものがあるらしいのですが、65歳以上の単身世帯を見た時、1/3は持ち家ではないというデータがあるそうです
以前、ご自宅を売却し、賃貸に移りたいというご高齢のお客様がいらっしゃいましたが、売るというよりも、転居先を見つけるのにすごく時間が掛かったことを覚えております
ご高齢者を受け付けるという物件は、どちらかというと、一般的に賃貸市場から見ても人気のない、長く空室状態が続いているお部屋
(例えば、エレベーターなしの5階部分とか、線路の真横で日の当たらない部屋とかでした・・・それでも、仮に若い人から申し込みが入った場合にはお断りするかもしれませんとも言われたことを覚えています)
オーナーさんが若い方だからではないかとも思いましたが、高齢の方であったとしても、流れは変わらない感じでした
オーナーさん達の懸念ポイントは、
①孤独死
②家賃滞納リスクであるとも言われております
(①孤独死が発生した場合の原状回復工事は100万円以上とも言われておりますし、仮に告知物件となった場合には、家賃も下げなければならないと思いますので、家賃収入が目減りしてしまうという事なのだと思われます)
そうなのかもしれません
古い木造アパートであったとしても、それは同じことであります
賃貸業者さんの立場もわかります
(所有者であるオーナーさんがダメだと言ったら、不動産屋がOKというわけにはいかないですから)
(弊社のお客様につきましては、3か月くらいかかりましたが、何とか転居先を見つけることができました😊)
②につきましては、オーナーさんの中では、家賃滞納リスクが低い生活保護を受給されている入居者を希望されるケースも少なくありません
(オーナーさんへの収入が安定しますから)
実際にそのような事案がしょっちゅう起こるのかというと、そうでもないようですが、「面倒は避けたい」という漠然とした不安からオーナーさんが拒否するという事が多くなっているようです
(あくまでも、オーナーさんの持ち物なので、仕方がありませんけれども・・・)
✪老朽アパートについて
現在、全国には築40年以上の木造賃貸住宅が存在するようです
50年くらいが建替え時でありますので、オーナーさんから立ち退きを求められる可能性が高くなっていきます
勿論、反対はできますでしょうけれども、老朽化が進む建物に関しては、建替えは正当事由ともなりえます
実際に、老朽化した木造賃貸住宅にはご高齢の方が多く住んでいらっしゃいますので、転居先を見つけるという事が今後はさらに難しくなっていく可能性が高いです
ただ、高齢化社会が将来、さらに進んだ時には、入居希望者がご高齢の方しかいなくなってきてしまうかもしれないという未来もありますので、その時には年齢は関係なくなるのかもしれませんけれども・・・
なかなか難しい問題ではありますが、すごく身近でありつつ、解決策は今のところ全く見えていません
売買を中心に営業している、私どもからしてみても先が見えにくい状況であることは間違いありません
色々と対策を練ろうと新しい法律や仕組みなどもできては来ておりますが、
果たして対応可能であるのか?
時間的に間に合うのか?
悩みは尽きません・・・
賃貸難民・・・恐ろしい言葉です
これは多くの方々に人気のある、「弊社の地元である城南エリア」においても、一緒です 状況は変わりません