ようやく物件が市場に発表されたとしても、市場には購入できずに新規物件の発表を待っていらっしゃる購入希望のお客様が相当数いらっしゃるわけです
何故かというと、やはり一番大きな原因は、物件不足(枯渇状態と言っても間違いではないほどです)が長い間続いてしまっているからです
一昔前は、市場に物件が豊富にございましたので、色々とじっくり考慮して選ぶという事も可能でした
(当時も、人気物件の足はかなり速かったですけれども・・・)
現在と違うのは、新規物件の市場への供給が全然増えないことです
私どもも、新規物件探しのために、業者間情報を取得する努力をし、また、物件募集のチラシなどもポスティングにかなり歩いておりますが、査定はあっても物件が市場に登場するという事はかなり稀であります
大手不動産業者さんの知り合いに尋ねてみても、やはり、答えは大体一緒で、10本の査定案件があったとしても、案件1本を市場に出すことができるのかどうかだそうです
大手不動産業者ですので、案件は多いものの、それぞれ査定をし報告をするらしいのですが、所有者様方の返答として、「現在所有されている物件が幾らくらいで売却が可能なのかを知りたいだけ」という方が多いとのことで、調査費用などの査定関連だけで、結局売却まで至らないというケースが多いそうです
大手不動産業者でさえも査定疲れしているとのことでした
(高額査定を実行しなければ、売却委任も取得できないという現状もあり、ビックリするほどの販売価格となっている物件も少なくありません・・・売れる売れないにかかわらず、売却委任を取得するために高額査定をしなければいけない現状があるようです😢)
実際に不動産を動かすという事になりますと、売却・購入双方とも同じことが言えます
どういうことかと申しますと、所有者ご自身のみの判断では動かせないという事です
ご夫婦のご意見・ご希望自体も方向性がバラバラであるという事も散見されますが、その他親族・親類縁者・ご友人等など、色々な方々からその方の独自のご意見を頂戴することとなります
そうなりますと、方向性を一致されることは大変難儀です
どなたのご意見が正しいというものではないのですので、方向性を定めるという事がどんどん難しくなっていくのです
先日、現地販売会にいらっしゃったお客様(おそらく70代の奥様)も、ご自身は老後の生活のため、ご夫婦二人では大きすぎるご自宅(3階建の戸建)を売却し、小さめのマンション(フラットスペース)日常生活をダウンサイジングしたいし、将来的にはご親族に迷惑をかけないように自宅を処分して、介護施設に入所したいと思っていらっしゃるとのことでした
このことにつき、3日に一度は話しているらしいのですが、ご主人は応じてみたり、応じなかったりと、対応が全然違うらしいのです(この相談者の方にもラッキーなことはございます・・ご親族はお二人のほかにいらっしゃらないので、二人の意見だけで決定可能という事です)
他のお客様のご相談では、ご親族がどんどんご意見を出されてきてしまっていて、方向性が一致することは皆無とのことでした(こういう状態のお客様が通常のケースですので、今回の2人だけで決定でき得るという事は望ましい状態であるといえます)
ですが、やりやすいとはいっても、お二人の中で一貫性がなければ、やはり話は進みません
かなり難しい問題です
東京都大田区東糀谷6丁目に団地がたくさん存在します
先日のネットの記述ではありますが、「限界集落」と記載がありました
地方都市ではなく、私たちの足元においても、色々と少子高齢化社会の影響が顕在化してきているとの状況があります
確かに、マンションなどの集合住宅においては、わかりやすいですよね
建物自体が古くなれば、なるほど、若い人が入居していかなくなるという状況はありますし、人口も減ってきています(世界の人口は80億人を超えたといううニュースもありましたが、日本とかの先進国の人口減は止まっていないようです)
年齢を重ねますと、(私も50代中半になり、少しづつその気持ちが理解できるようになってきておりますけれども)お引越しも大変ですし、やはり慣れ親しんだエリア・住空間から離れたくないという気持ちが強くなってきてしまうものです
新しいことを理解できないことも増えてきます
戸建は集合体ではありませんので、少しわかりにくい面もあります
しかしながら、ご売却のご相談は年齢を重ねられた大先輩方が多く、マンションと悩みどころはほぼ一緒であるという事は、私どもも実感しております
人生100年時代突入という事が言われて久しいですが、昔よりも長く生きなければならないと感じていらっしゃる方も少なくありません(勿論、年齢を重ねられても元気を保たれていらっしゃる方はたくさんいる時代にもなっておりますが)
定年退職の時期を後ろにずらしたり、若くなくとも何とか働いて収入を得ながら生活していかねばなりません
身体が動くうちに準備をしていかなくてはと、皆様考慮されていらっしゃいますが、そんなにうまくいく話もあまり見かけません
暗い話ではないはずなのです
人生の送り方につき、以前とは違った側面が出てきているという事なのであろうと思われます
特に、令和ジャパンの時代となり、世界的にもそうですが、個々人それぞれの生き方を尊重するということがクローズアップされてきているという事もあります
長く元気で過ごすためにも、準備はしていかねばならない時代であることは確かなようです
では、どうすれば良いのかという事は、まだまだこれから議論がされていくことになると思います
一般的にはそれが方向性なのでしょうけれども、個々人の人生においての問題は別です
ご自身にとってどうすることが一番良いのかにつきましては、それぞれ色々なご意見を頂戴すると思いますので、参考にし、ご自身で進む道は決めていかねばならないのであろうと思われます
難しい時代となった事は確かなのですが、新居を求められる方々は市場に溢れんばかりの状態です
確かに、今現在は条件良く売却することが可能な時代背景はあります
諸外国から見れば、日本の相場はまだまだ安いそうです
弊社も新規物件を探してまいりますので、ご売却をご希望の方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談くださいませ
住空間Arcadia株式会社
稲葉・米澤